小杉建治★風烈廻り与力・青柳剣一郎8~15★ 祥伝社文庫

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★商品説明★ 小杉建治著 「風烈廻り与力・青柳剣一郎8~15」 祥伝社文庫

 「目付け殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎8」   平成19年10月文庫初版
 「闇太夫 風烈廻り与力・青柳剣一郎9」     平成20年2月文庫初版
 「待伏せ 風烈廻り与力・青柳剣一郎10」    平成20年4月文庫初版
 「まやかし 風烈廻り与力・青柳剣一郎11」   平成20年10月文庫初版
 「子隠し舟 風烈廻り与力・青柳剣一郎12」   平成21年 2月文庫初版
 「追われ者 風烈廻り与力・青柳剣一郎13」   平成21年 4月文庫初版
 「詫び状 風烈廻り与力・青柳剣一郎14」    平成21年10月文庫初版
 「向島心中 風烈廻り与力・青柳剣一郎15」   平成22年 2月文庫初版

     定価  619円~640円+税  328頁~346頁

★著者略歴★  1947年、東京生れ。コンピューター専門学校卒。プログラマーの傍らカルチャーセンターで小説作法を学ぶ。1983年「原島弁護士の処置」で第22回オール讀賣推理小説新人賞。「絆」で第41回日本推理作家協会賞。「土俵を走る殺意」で第11回吉川英治文学新人賞。最近は、時代小説の分野での活躍も目覚しい。

★作品内容★  『目付殺し』 匕首で心臓を一突きにする殺しが頻発していた。青柳剣一郎の配下の同心・只野平四郎が5人目の殺人現場に遭遇する。さらに被害者が旗本を監察する目付にまで及び背後にただならぬ陰謀の存在を嗅ぎ取る。凄腕の殺し屋と、剣一郎、平四郎、平四郎の父の元同心・平蔵の命をかけた追跡が始まる。

 『闇太夫』 材木を大量に買う材木商に不信を抱いた青柳剣一郎は、その主に聞いたところ行き倒れの老人を助けたところ去り際に、大火事が起こると予言されたという。その名も知れない行き倒れの老人に不信を抱いた剣一郎は、老人が一度だけ、連絡を取ったという男からその関係を探る。一方、駿河で残虐な強盗を働いていた闇太夫一味が江戸に潜入したという知らせが届く。老人が闇太夫なのか?用心深い敵に翻弄され、中々その陰謀の全体像がつかめない。地道なその捜査は、推理小説作家の面目躍如というところ。

 『待ち伏せ』 年番方与力が逆上のあまり妾を殺してしまい、配下の同心に頼り、間夫の政吉に罪を押し付ける。一方、剣一郎は息子の剣乃助が、駆け落ちをしようとすることを知る。そのうえ、「目付殺し」で死んだと思っていた剣客がまだ、生き残っていた。三つの事件が絡み合いながら、迫力あるし、人の想いも深まるシリーズ第10弾。

 『まやかし』 息子剣之介は、東北に行ってしまいその安否を心配する剣一郎だが、江戸では13年ぶりに戻ってきた盗賊の暗躍に振り回される。青あざ同心と呼ばれる剣一郎と同じ様に、顔に青あざを持つ侍を仲間に入れた一味は、その名前を利用して大店のかんぬきを開けさせていたのだ。雨宿りで知り合った老夫婦とその孫娘、妾を家に迎えようとする子供ない同僚・与力などサイド・ストーリーも物語を膨らませている。

 『子隠し舟』 江戸で子さらいが続いていた。ちょうど時期は年の瀬から新年を迎える時期、縁起物の三河万歳の太夫が例年のごとく遣ってきて相方の才蔵と待ち合わせをするがいつまで待っても遣ってこない。やっと知り合いだという男が遣ってくるが、たった一日で消えてしまう。青あざ与力・剣一郎は子さらいの実行者の男たちを追ううちに、その才蔵が黒幕から依頼を受け実行者の始末をしていることを突き止める。子さらいの意外な黒幕の正体は・・・。

 『追われ者』 嫌われ者の金貸し金兵衛の一家がみな殺しに会い、主の金兵衛もめかけの家でめかけを殺し首を釣って死んでいた。状況は金兵衛が、一家を殺し、首を釣って死んでいたことを現していたが、青柳剣一郎は違和感を覚える。前日金兵衛と酒を酌み交わし、その内心を聞き、決意を聞いていたからだ。やがて浮かび上がったのは、富三郎という不可解な男。富三郎は残忍な盗賊一味にも追われていた。富三郎の正体とは?

 『詫び状』 剣一郎は、押し入りの盗賊を追うがその先に現れたのは旗本。この旗本に不審な物を感じ身辺を探ると、行きつけの料理屋の女中の失踪事件に会う。またこの時と同じ手口の押し込みも続いていた。一方、駆け落ちして出羽の酒田に逃れていた息子の剣之助は、酒田の豪商に世話になりながら、江戸から逃れてきたという男女の姿を追う。世話になっている豪商を襲う男と関連があるのか?父と子、場所は違うが二つの事件が交互にはさまれ、最後に二つが結びつく。証拠がなく謹慎を申し付けられた父の元に酒田から息子の手紙が届く。しばらく前まではひ弱ささえ感じられた息子が、親元から離れてすごくたくましくなった。これから二人が絡む事件も増えるのだろうか?。

 『向島心中』 吉原の遊女と、ある藩の藩士が心中した。偶然近くを通りかかった剣一郎は、検死することになる。偶然にもその藩とは息子剣之助が滞在する庄内藩だった。死因は自死に間違いなかったが、数日前まで、学問に燃えていたという証言もあり、藩の留守居役の対応に不振なものを感じる。剣一郎は、息子に手紙を送り、死んだ藩士の周りを探ることを頼む。剣之助は、父の依頼を受け、藩士が通っていたという藩校を尋ねる。江戸と庄内とで事件を追う。

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